「定額残業手当」を不正運用

みなさん、こんにちわ。

札幌の税理士・社労士の蝦名です。

 

ちょっと前の情報になりますが、「定額残業払い制度」を不正運用している会社が目立つ、と労働局が指摘を強めています。
公開されている、平成26年度における賃金不払い残業の是正結果を概観してみますと、時間外・休日労働などの割増賃金が適正に支払われていないとして是正指導した企業のうち、遡及支払い額が100万円以上になったのは、なんと120社超で、その総額は前年度の1.5倍に当たる約34億円に上っています。

割増賃金の定額払いを理由として実労働時間に応じた割増賃金を支給しないなど、定額払い制度を不適切に運用し、高額の不払いが発生したケースがめだつとのことです。

定額残業手当の有効要件として代表的なものを３つご紹介いたします。

１．明確区分性

ある手当等が、他の賃金と区分され、残業手当であることが明確であること

２．対価性

残業時間・労働時間の対価としての正確をもっていること

３．差額支払い

不足が発生したら、差額精算がなされていること

最近風当たりの強い定額残業制ですが、自社の制度がきちんと制度として有効かどうか確認をお勧めいたします。

否認されると企業側は大変大きなダメージを受けることがありますので。

 

 - その他 「定額残業手当」を不正運用, 定額残業手当, 実労働時間に応じた割増賃金

  関連記事