前科と履歴書の「罰」申告

みなさん、こんにちわ。

札幌の税理士・社労士の蝦名です。

 

採用活動において、履歴書の記載事項というのは、応募者と企業をマッチングするにあたり、とても重要な事項のひとつといえるでしょう。

そこで、賞罰欄に関して、前科などの「罰」を記載しなかったらどういった扱いになるのでしょうか。

労働者は、就業規則等に賞罰の届出義務の定めがある場合には、採用された後に使用者にその旨を届け出なければなりませんが、一般的には、既に刑の消滅した前科および前歴を記載しなかったことをもって、信義則違反とまではいうことはできません。

とりわけ、刑事犯については、履歴書の賞罰欄に記載する「罰」は、確定した有罪判決をいうべきであり、係争中の事件については、未だ判決が言い渡されていないことから、「賞罰なし」と申告しても事実に反するものではないとした事例もあります。

上記を考慮すると、賞罰欄に罰の記載がないことをもって、企業が採用判断に用いるその人物の賞罰有無の判断はできませんね。

上記、採用活動をするうえで、ご参照ください。

 

 - その他 信義則違反, 前科と履歴書の「罰」申告, 就業規則等に賞罰の届出義務, 履歴書の記載事項

  関連記事